2025年5月23日金曜日

Tor Browser に表示される謎の余白を解除する

Tor Browser に表示される画面の余白とスクロールバーを無効にします。

Tor Browser はフィンガープリント対策として画面を 200×100 px の倍数で表示します。そのため、余分な部分には何も表示されないレターボックスが形成されます。

Tor Browser の初期設定は非常に安全で匿名性が高くなっていますが、一般的なウェブ閲覧においてはやや使いづらく感じることがあります。

レターボックスを無効にして本来のサイズでサイトを閲覧する方法

  1. about:config

    高度な設定

  2. privacy.resistFingerprinting.letterboxing を検索して false にします。

元に戻す

Tor Browser 設定 ⚙️一般の Letterboxing の項目 Letterboxingを有効化 で元に戻ります。

先ほどの privacy.resistFingerprinting.letterboxing も true のデフォルト状態になります。

Tor Browser 通常設定の Letterboxing

上記の内容を理解することで、一般設定における Letterboxing の設定の意義も把握できます。

コンテンツの配置 は上下の位置を決めるものです。左右は必ず中央寄りになります。

この設定項目は Tor Browser 特有のもので、Firefox には存在しません。ただし、about:config から privacy.resistFingerprinting.letterboxing を追加すると、同様の効果を得られます。

Letterboxing によるフィンガープリント対策とは

Letterboxing によるフィンガープリント対策は、ウィンドウや画面のサイズをいくつかのパターンに制限することで、ユーザーの特定を困難にします。

フィンガープリントは、時には的外れであったり、時には正確にユーザーを特定することが可能です。

このアクセスは IP が違うけど画面幅が同じなので同じユーザーじゃないかなぁ?」程度に推測します。このとき端数まで一致すると確度が上がるわけです。

もちろんこれだけでは根拠が不十分であるため、通常は他のフィンガープリントと組み合わせて判断します。それこそがAIの特異な分野です。